乾燥肌の方は、気温が低くなったり、湿度が低くなると、余計に肌のカサカサでかゆみに悩まされることが多くなると思います。
若いころは乾燥肌じゃなかったのに、という人もいると思いますが、私たち年齢肌になると、余計に乾燥がおこりやすくなります。
というのも、年齢を重ねることに伴い肌の水分を保つ力が衰えたり、お手入れのし過ぎで肌のバリヤ機能を損なっていることなどで、肌の乾燥が起こりやすくなります。
お肌の乾燥はいろいろな肌トラブルのもとになります。
湿疹が出るのは肌の乾燥が原因です。今日は、乾燥肌のための湿疹対策として乾燥肌の原因と湿疹ができた時の対応策をお話しします。
肌の乾燥の原因は?
肌の水分が少なくなると、お肌は乾燥して来ます。
下のリンゴは、水分が少なくなった状態です。皮がしわしわになっています。
私たちの肌も、肌の内部の水分が少なくなるとこのリンゴのように、皮膚がしわしわとなってくるのです。
私たちの肌の水分が少なくなる原因を探ってみましょう。
ほとんどの場合が間違ったスキンケアや間違った生活習慣が肌の乾燥の原因です。詳しく見てみましょう。
間違ったスキンケア
お湯での洗顔
40度以上のお湯で洗顔すると、天然のバリヤ機能である皮脂を落としてしまい、肌の水分が蒸発します。肌よりも少し低めの温度で洗顔をするようにしましょう。
洗顔の時、皮膚を摩擦する
洗顔の時、洗顔料をお肌にゴシゴシ、こするように洗顔すると、肌への摩擦が起き、肌を痛めます。洗顔後、タオルで水分をふき取るときも、顔をこするようにふき取るのはやめましょう。肌の上にタオルを乗せるようにして洗顔後の水分をふき取りましょう。
間違った生活習慣
偏った食生活
ビタミンやミネラル分が不足するとお肌は、潤いを保つことが難しくなっていきます。代謝が悪くなると、老廃物が体の中にとどまり、むくみとなって現れます。
ビタミンA・ビタミンB・ビタミンC・ビタミンE・セラミド・αリノレン酸・亜鉛をとるようにしましょう。
ビタミンA
- 皮膚や粘膜のうるおいを維持する
- 新陳代謝を活発にする
レバー、ウナギ、アナゴ、サバ・イワシなどの青魚、乳製品、卵、緑黄色野菜、ノリ、ワカメ、緑茶など
ビタミンB
- 新陳代謝を活発にする
- 肌が乾燥することで起きる炎症を抑える
豚肉、レバー、卵、大豆、納豆など
ビタミンC
- 乾燥肌を防ぐために必要なお肌のコラーゲンの生成を促す
- 抗酸化作用 (活性酸素を除去する働き)
パプリカ、レモンなどをはじめとする野菜、果物
ビタミンE
- 血行を促進し、お肌の新陳代謝を活発にする
- 抗酸化作用
- シワやたるみなどの老化を引き起こす過酸化脂質を分解する
ゴマ、アーモンド、ナッツ類、大豆、アボガドなど
セラミド(皮膚の角質層に存在する脂質)
- 皮膚を外部の刺激から守り、角質層の水分を保持する
コンニャク、しらたき、大豆、黒豆、小豆、ひじき、ワカメなど
α-リノレン酸・亜鉛
- 細胞分裂の手助けとなる ⇒α-リノレン酸は細胞膜を作る原料、亜鉛は細胞分裂に必要な酵素を働かせる助けとなる
- α-リノレン酸は、セラミドを作る原料となる
α-リノレン酸:アマニ油・エゴマ油・魚油
亜鉛:牡蠣、赤身の肉、卵黄、たらばがに、タラコ
エアコンのつけすぎ
冬場の暖房、夏場の冷房 どちらも快適に過ごすためには必要ですが、つけすぎには注意しましょう。
暖房は、部屋の温度を上げることで湿度を下げています。部屋の湿度が下がると、肌の水分が奪われてしまいます。
天気のいい、寒い日に外出すると、帰宅するころには、肌がぱりぱりに乾燥していたということはありませんか?これは、空気が乾燥していて湿度が低いので、肌の水分がどんどんうばわれてしまい、肌が乾燥するからです。
同じことが暖房を入れた部屋でも起きているのです。
睡眠不足
寝ている間に、肌を若々しく保つ成長ホルモンが分泌されます。この成長ホルモンは、肌の保湿に大きな関係があります。肌の保湿に必要なセラミドが、成長ホルモンにより活性化される細胞分裂によって生み出されます。
成長ホルモンの不足=セラミドの不足となり、肌が乾燥していくことになります。
タバコ
タバコは、しわやシミ、たるみの原因だけでなく、肌の乾燥の原因ともなっているのをご存知ですか?
タバコを吸うことで、たくさんの有害物質が体内に入り込みます。代表的な有害物質は「一酸化炭素」です。
血液中のヘモグロビンと結びつきます。もともと、ヘモグロビンは酸素を運ぶ働きがあるのですが、一酸化炭素と結びついたので、酸素を運べないようになってしまいます。
すると、肌のターンオーバーが正常でなくなったり、栄養不足のために乾燥肌になったり、肌トラブルを起こす原因となります。
ストレス
まさかストレスが肌の乾燥に関係があるとは思いませんでした。
しかし、ストレスが加わるとホルモンバランスが乱れてしまいます。すると、肌の水分量がへってしまうために、乾燥肌につながってしまいます。
あなたの肌の乾燥状態は?
肌の乾燥状態を低・中・高で分類してみました。高レベルは湿疹の状態ですが、肌のかさつきを感じたらすぐに保湿対策を行うなど、すぐに対応するようにしましょう。
乾燥は肌トラブルの大きな原因です。
肌の乾燥状態 低
肌の状態は、突っ張り感・かさつき感・粉を吹いているなどの状態の時です。
肌のツッパリやかさつきを感じるときは、肌の水分が急に蒸発したときに感じます。水分を肌に与え、蒸発しないように乳液や美容液で蓋をしましょう。
バリヤ機能が壊れて、肌の水分が蒸発する場合は
- 皮膚の常在菌のバランスを整えること。
- 肌のターンオーバーを正常化させる。
- 天然保湿因子と細胞間脂質のセラミドを補給すること。
を行うとバリア機能は回復します。
殺菌作用のある洗顔料などは使わずに、肌にいい食べ物をとりセラミド配合のスキンケアを使うこと。特にセラミドは成長ホルモンで、新陳代謝が活性化されるときに生み出されますので、好き民時間をしっかりとるようにしましょう。
また粉を吹いているときは、肌表面の皮膚が乾燥して硬くなり、うまく剥がれ落ちずに残っている状態です。
保湿を十分に行いターンオーバーを正常化させるようにしましょう。
セラミド配合のスキンケアを使った感想は、
を見てください。
肌の乾燥状態 中
はだのかゆみ・ひび割れ・ざらつきなどがみられる場合は乾燥状態は中レベルです。
肌のかゆみは、乾燥した肌の角質が剥がれ落ちた隙間から刺激物が侵入してかゆみが起こります。
ひび割れが起こるのは、乾燥した肌の角質層が弾力を失い、ちょっとした刺激でぱっくり割れを起こすことが原因です。
乾燥レベルが低の時に充分な保湿をすれば、肌のひび割れやかゆみはおこらないはずですが・・・・。
すぐにでも、保湿対策を取りましょう。
- 自宅では加湿器を使用する。
- 寝るときは濡れタオルをベッドのそばにかけておく。
- コラーゲンやヒアルロン酸をたくさん含む食事をとる。
- 肌に充分水分が満たされるまで化粧水を与える。
肌の乾燥状態 高
湿疹状態の肌です。
角質が剥がれ落ちた隙間から、菌が入り込んだり、かゆみが出ていた肌をかいたことで、余計に肌の炎症がひどくなってしまいます。
すでに湿疹となった場合は、皮膚科を受診しましょう。湿疹がひどい場合はステロイド剤が処方されますので、もし自分の肌にステロイド剤が合わない場合は、診察の時にきちんと医師に伝えましょう。
医師と相談の上、治療を進めましょう。
まとめ
乾燥と一口に言っても、湿疹になる要は皮膚疾患を起こす原因でもあります。
寒くなると肌の乾燥が取り上げられますが、乾燥対策は一年中必要です。夏の紫外線もエアコンの冷房も乾燥肌になる原因の一つだからです。
乾燥肌が肌トラブルの大きな原因といわれています。普段からの保湿対策と肌に刺激を与えない洗剤やスキンケア、衣類の素材などにも気を配ってみましょう。
一度皮膚疾患を起こすと、繰り返しやすくなります。そうならないためにも日常生活での、お湯の使い方、入浴の時のお湯の温度などをもう一度見直してみませんか?